カミナシ エンジニアブログ

株式会社カミナシのエンジニアが色々書くブログです

【AWS re:Invent 2024】人の労力を減らす、Amazon Bedrock Agents によるイベントドリブンエージェント作成を体験してきた

はじめに

カミナシでソフトウェアエンジニアとしてサービスの開発をしている Taku (X アカウント) です。 ラスベガスで開催されている AWS re:Invent に2年振り2回目の参加をしています。 その中で役立ちそうなワークショップに参加することが出来たので、今回はそのご紹介をさせていただきたいと思います。 公開されているワークショップのリンクも載せているため、最後までご覧いただけると幸いです。

参加したワークショップ

今回参加したのは「Automating technical support and workflows with Amazon Bedrock Agents」というワークショップです。

セッションの詳細

Applying generative AI and agentic solutions to event-driven workflows gives enterprises the ability to make dynamic decisions based on specific event details. These solutions reduce the time spent handling the event, and they also reduce the amount of human effort by automating multiple steps and surfacing insights. In this workshop, learn how to use Amazon Bedrock Agents to create an event-driven agent that automates the analysis of support tickets by either resolving them or providing well-structured and documented details to the ticket resolver, which improves the company’s productivity. You must bring a laptop to participate.

自動翻訳による和訳

イベント・ドリブン・ワークフローにジェネレーティブAIとエージェント・ソリューションを適用することで、企業は特定のイベントの詳細に基づいて動的な意思決定を行うことができる。これらのソリューションは、イベントの処理に費やす時間を短縮し、複数のステップを自動化し、洞察を浮上させることで、人間の労力も削減します。このワークショップでは、Amazon Bedrock Agentsを使用して、サポートチケットの分析を自動化するイベントドリブンエージェントを作成する方法を学びます。このエージェントは、チケットを解決するか、またはチケット解決者に構造化され文書化された詳細を提供し、企業の生産性を向上させます。参加にはノートパソコンが必要です。

Amazon Bedrock Agents とは

昨年の AWS re:Invent 2023 の開催中に利用開始となり、東京リージョンでは今年の5月に利用できるようになった比較的新しい機能です。 aws.amazon.com aws.amazon.com

Amazon Bedrock Agents を利用することで、従来の LLM チャットボットと異なり他のバックエンドサービスと連携して様々な処理を行うことができるのが特徴です。

ワークショップ内容

今回のワークショップでは「ユーザーが送信したサポート チケットを処理するチケット処理プラットフォーム」を構築しました。

アーキテクチャ図

https://github.com/aws-samples/amazon-bedrock-samples/blob/main/agents-and-function-calling/bedrock-agents/use-case-examples/event-driven-ticket-resolution/README.md#architecture

今回のワークショップで使用されている AWS サービスは以下の通りです。

  1. Amazon Bedrock Agent
  2. AWS Lambda functions
  3. Amazon DynamoDB
  4. Amazon Bedrock Knowledge Base
  5. Amazon Simple Notification Service (SNS)
  6. Amazon DynamoDB Streams

アーキテクチャは以下のように設計されています:

  1. ユーザーがデータベースにイベントを登録すると、それがトリガーとなり Amazon Bedrock Agent が処理を開始します。
  2. Agent はまず Amazon Bedrock Knowledge Base を参照して状況を解析します。
  3. 解析結果に基づき、適切な Action Groups を判断し実行します。

ワークショップ感想

ワークショップ自体は Amazon SageMaker の Notebook を実行することで進めることができたので、あまり Bedrock の知識がない筆者でも詰まることなく進めることができました。

カミナシではお客様からのお問い合わせはサポートチームがチャットでのサポートを行なっており、技術的な問題が問い合わせがあった際はサポートチームがエンジニアとやり取りを行なっています。

これらのやりとりはサポート・エンジニアと共に負担となるため、 Amazon Bedrock Agent や Amazon Bedrock Knoledge Base をうまく利用し少しでも楽にできないかなと考えているため、今回のワークショップを元に色々と試してみたいと思えました。

しかしこれをすぐに活用できるかというと、Amazon Bedrock の深い理解を持たない筆者にとっては2時間のワークショップでは正直まだまだ内容の咀嚼が足りませんでした。

ただ今回のワークショップの良いところとしては、内容が GitHub にて一般公開されており、自身で環境構築をする必要はありますが後からまた実施することができます。

github.com

GitHub のリンクを見ると、今回のユースケースとは別のサンプルも用意されているようでしたので、それらも後日やってみて理解を深めていきたいと考えています。

おわりに

Amazon Bedrock Agent は新しいサービスであり、今回の re:Invent の Keynote でも発表があったようにこれからどんどん進化していくことが予想されます。

aws.amazon.com

LLM はどの分野でもこれから活用されていく余地があると思われますので、今のうちに少しでも触っておくと今後に差がついてくると思います。

過去のブログでも紹介させていただきましたが、AWS の Workshop を自身で環境構築をやってみることはインフラの理解にもつながるため、LLM や Amazon Bedrock Agent に興味がある方はトライしてみるのをオススメします。

kaminashi-developer.hatenablog.jp

他にも AWS 公式が公開しているワークショップは数多くあるため探してみるのも良いと思います。

私の方でもまた面白そうなワークショップがありましたら共有させていただきますので、引き続きカミナシエンジニアブログを見ていただけると幸いです。