
カミナシでプロダクト開発をしているふじはら(@daipresents)です。今日はおかんと西武ライオンズで活躍した清原和博選手の誕生日です。
カミナシはサービスチームという単位で開発を行っています。これはスクラムでいうスクラムチームに近く、可能な限りチームで自律して判断できるような形を組織的に目指しています。
最近では、「カミナシ 教育」のサービスチームで期待値の交換会をする機会がありました。
メンバーからも好評で、他社のアジャイルコーチ支援をするときにもよくやるプラクティスのひとつなので、今日はその内容をまとめたいとおもいます。
期待値とは?
ここでいう期待値とは、チームメンバーそれぞれに期待されることを指しています。期待値は役職、役割、個人によって異なるケースもあります。

アジャイル開発では、インセプションデッキなどで期待値のコントロールを行うケースもあります。上記のスライドは、インセプションデッキの質問のひとつ「俺たちのAチーム」です。
たとえば、以下のように、同じ「プロダクトマネージャ(PM)」に対する期待なのに、人によってズレがうまれるケースもあります。
例: 1. PMにはユーザのフィードバックをもっと持って返ってきてほしい by エンジニア 2. PMはプロダクトビジョンと優先順位付けに集中すべきだ by PM
この状況でチームが進むと、「〜してほしいのにしてくれない」や「〜やっているのにうまくいかない」といったふうにお互いにハッピーになれない場合があります。
「カミナシ 教育」は、プロダクトマネージャ(PM)、プロダクトデザイナー(PD)、エンジニアという役割で構成されたチームが多く、スタートアップという変化の多い環境なので、役割に対する期待値、個人に対する期待値は、時と場合によって変わっていきます。
よって、チーム組成のときに期待値を交換する必要があり、さらに定期的に、期待値を見直す機会がチームには必要になります。
期待値を交換する方法
「カミナシ 教育」のサービスチームで期待値の交換をするきっかけになったのは、「PMが忙しすぎるのではないか?」というチームの心配からでした。
カミナシのPMは現場を飛び回っているので、時間が取れなかったり、うまくコミュニケーションが取れていない心配がチームにあったのかもしれません。
そこで、「まずは現状どうなっているかをみんなで知ろう」と思い、以下のようなフォーマットでワークショップを行いました。

1. 前提条件を共有する
- ボトルネックはなくならない
- ボトルネックは移動「し続ける」
- よって、誰もがボトルネックになりうる
- だから、ボトルネックは恥ずかしいことではない!
- そこで、全体を見てボトルネックを特定し、それを解決「し続ける」のがリーンの考え方
これは制約理論などで語られる内容です。
誰でもボトルネックになってしまうことを認めることで、この課題に対して継続的にチームは向き合っていく雰囲気を作るために、冒頭でこう話しました。
2. 「今」解決したいことを話し合う
今あるボトルネック(課題)と理想の状態を整理します。
今回の例:
- PMが忙しそうなので、17時には退社してアフター5を楽しんでいる状態になる
- PDも忙しそう。1人しかいないので、本気の中の本気を出さなくてもいい状態が続いてほしい
などなど
具体的なできごとと、理想の状態を書くことで「解決したい!」意欲が湧いてきます。
3. 「今」の気持ちを聴く
最近のコーチングでは「今、この瞬間を大切にしよう」という考えが広まっています。少し前に話題になったマインドフルネスも近しい考えかもしれません。
解決したいこと、理想の状態の認識がそろったときに、「今、この瞬間」の感情を確認します。「今、どんな気持ちですか?」と問いかけます。
今回の例:
- PM: あんまり忙しいとは思ってなかった
- 周囲: え! 思ってなかったの!!(ギャップの判明)
- PM: 話しかけにくいとかになるのはやだな
- PM: そもそも何を期待されているのか知りたいな(チームへの質問)
- みんな: 現場訪問の移動時に働きにくいよね
- みんな: 新幹線ぜんぜんWifi使えないし
- みんな: 東北新幹線は快適だよ!(新しい知識の共有)
- エンジニア: 誰がどれぐらい忙しいか、エンジニア以外がわかりにくいな
- みんな: そうだよねー(共通の認識の誕生)
などなど。
仕事をしていると、自分の感情について話す機会は少ないと思います。しかし、喜び、怒り、哀しみ、楽しさといった基本となる感情は、その人の心にダイレクトに繋がるものです。
こういった場で感情を表明し合うことで、お互いの違いや同じことを発見し、課題解決に進むための土壌を作っていきます。
4. じゃ、どうしようか?を話し合う
今回は、PMの気持ちにでてきた「PMに対する期待値を知りたい」を話し合うことになりました。
今回の例
- エンジニア: プロダクトの方向性を見せてほしいな
- みんな: でも最近プロダクトビジョンを作り直したりして、できている気がするね
- エンジニア: お客さまの課題や現場の仮説を持って帰ってきてほしい
- PM: ちょっと前は営業の同伴が多かったけど、最近は顧客訪問できてきました
- みんな: 期待通りですね
- エンジニア: PMが何を考えているか知りたい
- みんな: たしかに、なんでそういう発言をしているかとかわかるといいかも
などなど。
まとめ

Slackでの反応を見てみると、感情をはさむことで言いたいことが言える場になったかもしれません。また、期待されていることを知り、実際にできていることに気がついたことで、メンバー間のズレも修復できたように思います。
毎日一緒に働いているメンバーですら、お互いに考えていることがわからない場合があります。これはいたって普通の状態です。
そこで定期的にお互いの考えを交換することで、「わかったつもり」から「わかったかも」に変えて、チームの共通認識を育てていきます。
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